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ハンガリーの5月CPIが予想下振れ、NBH利下げ観測が再燃 フォリントはEUR/HUF水準で概ね横ばい

by VT Markets
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Jun 9, 2026

ハンガリーの5月消費者物価指数(CPI)は前年同月比1.8%と横ばいとなり、市場予想の2.2%およびハンガリー国立銀行(NBH)が3月のインフレ報告で示した3%見通しを下回った。この結果は、4月の選挙以降、急速な為替高と価格抑制策(価格シールド)によって、世界的にインフレ圧力が強い環境下でも国内インフレが抑えられているという、ディスインフレ基調への注目をつなぎ留めるものとなっている。

市場では6月のNBH利下げ局面がほぼ織り込み済みとの見方が強まり、25bp(ベーシスポイント)の利下げで政策金利は6.00%へ、通年では75bpの緩和が見込まれている。為替市場では、世界的なセンチメントが悪化する中でもEUR/HUFは355近辺で推移し、底堅さを維持している。利下げ観測が固まるにつれ、年央に350水準を視野に入れる展開も想定される。NBH会合は2週間後に迫る一方、週末の中東情勢の緊迫化や米ドル高など、外部環境はなお変化し得る。

ディスインフレの動態と金融政策見通し

当社は、ハンガリー特有のディスインフレ局面が続くとみている。5月のインフレ率は前年同月比2.8%となり、NBHの目標である3%をわずかに下回った。弱めの結果は、中銀が緩和サイクルを進めるとの当社見解を補強する。市場がこれを先取りしてきたことが、直近のフォリントの底堅さの一因と考えられる。

2週間後に予定されるNBH会合では、25bpの利下げがほぼ確実視され、主要政策金利は5.25%へ低下する見通しだ。インフレが落ち着いていることから、市場が年内追加で50〜75bpの利下げを織り込むのは妥当とみる。中銀の最近のコミュニケーションは慎重姿勢を示しており、現時点では50bpの大幅利下げは否定的と受け止められる。

通貨の安定性とトレーディング上の含意

金利低下が見込まれるにもかかわらず、EUR/HUFは392近辺を維持し、顕著な安定を示している。これは、NBHの段階的な緩和パスが事前に十分示唆され、すでに相場に織り込まれているためだ。この動きは、NBHが500bp超の利下げを実施する一方でフォリントが相対的に安定レンジにとどまった2023〜2024年局面を想起させる。

利下げ織り込みと為替ボラティリティの低さという環境は、オプショントレーダーにとって好条件になり得る。当社は、EUR/HUFのアウト・オブ・ザ・マネー(OTM)コールオプションの売りが、安定〜フォリント高見通しを収益化する戦略として魅力的と考える。同ペアが大きく上放れしにくい中でプレミアム獲得が可能であり、当社の年央予想はなお388方向への動きを想定している。

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