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米雇用の底堅さと原油高で、市場は2026年までFRBの利上げ停止継続を織り込み――追加利上げリスクも上昇

by VT Markets
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Jun 8, 2026

予想を上回る米雇用統計、過去月分の上方改定、そして原油価格の上昇を受け、市場は2026年の米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げを織り込みにくくなっている。ブルームバーグのWIRPでは、6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で「ほぼ確実に」据え置きが見込まれる一方、米国・イラン戦争を受けてエネルギーコストが上昇したことで、2026年中の利下げ観測は後退した。

市場の織り込みは、2026年12月までに利上げが実施される確率を40%と示唆している。見通しでは2026年を通じて政策金利の据え置きが続き、緩和再開は2027年、具体的には27年4-6月期(第2四半期)後半と27年10-12月期(第4四半期)後半の2回の利下げとして織り込まれている。

強い雇用指標と根強いインフレを背景に金利見通しをリセット

当社は、5月の雇用統計が非農業部門雇用者数で27万5,000人増となり、失業率が3.8%へ低下したことを受け、金利見通しが本質的にリセットされたとみている。WTI原油が1バレル=95ドル前後で底堅く推移し、インフレ懸念が根強いことも相まって、年内利下げの可能性は消滅した。焦点は緩和から「長期の据え置き」へと完全に移った。

FRB当局者はよりタカ派的な発言を強め、「高金利の長期化(higher for longer)」の見方を補強している。市場もこれを織り込みつつあり、CMEのFedWatchツールでは、次回6月FOMCでの据え置きがほぼ確実とされる。より重要なのは、2026年12月までの利上げ確率が40%に達している点だ。

ポートフォリオ戦略と政策見通し

当社は、この環境下では金利感応度の高い資産でボラティリティ上昇に備える必要があると考える。論点は利下げの時期ではなく、次の一手が利上げになり得るかどうかに移り、不確実性が大きい。こうした局面で収益機会を狙う戦略として、米国債ETFに対するストラドルやストラングルの購入を検討したい。

当社は、年末にかけて引き締め的政策が長期化する前提でポートフォリオを組み替えている。具体的には、長期金利上昇に賭けるオプション戦略として、デュレーションの長い米国債先物のプット購入などに目を向けている。米ドル高も起こりやすい帰結であり、主要通貨に対するドル・コールオプションのロングは魅力的な取引になり得る。

この状況は、インフレの最終局面が最も粘着的となり、FRBが市場の当初想定よりもタイトな姿勢を維持せざるを得なかった過去の局面を想起させる。2022~23年にも、早すぎる政策転換(ピボット)期待が繰り返し裏切られるという同様の力学が見られた。したがって当社は、2026年を通じて政策金利の据え置きが続き、緩和開始は早くても2027年半ば以降となる可能性を織り込んでモデル化している。

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