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米ドル、タカ派的なFRB観測の再織り込みとリスク回避で下げ渋り ドル指数(DXY)は100.65近辺へ上昇

by VT Markets
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Jun 8, 2026

INGは、米ドルを支えている要因として、タカ派的な米連邦準備制度理事会(FRB)への再評価と、米インフレ指標発表を前にした株式市場のリスクオフ基調を挙げた。FRBは6月17日のFOMCを前に情報発信のブラックアウト期間に入っており、市場で強まるタイト化観測に対して牽制が入る余地は限られると同行はみる。こうした環境下で、INGは米ドル指数(DXY)が底堅さを維持し、100.25/65近辺のレジスタンスを試す可能性があると予想しており、循環的要因が主導するとしている。

短期的な焦点は5月統計で、総合CPIは前年同月比4%を上回る水準に進む見通し。一方、PPI最終需要は同6%近辺での推移が見込まれる。INGはまた、リスク資産や新興国エクスポージャーが縮小する局面ではドル高になりやすい典型的な力学にも言及。外為介入のために外貨準備が動員される場合、米国債への需要増加を伴う可能性があるという。別途、韓国の国民年金公団(NPS)について、例外的局面では外貨資産のヘッジ比率を通常の15%ベンチマーク以上に引き上げられるため、ドル売りの主体となり得ると指摘しており、足元で実施しているとも示唆した。

FRB見通しと市場反応がドルを下支え

米ドルは、より攻撃的なFRBへの期待と株式市場の神経質なムードに支えられている。今週は5月の主要インフレ指標の発表を控え、FRBは次回会合前のブラックアウト期間に入った。これにより、利上げ観測が強まるという市場の見方に対して、当局からの反論は出にくい。

市場では、今週の消費者物価指数(CPI)が前年同月比4.1%へ上昇すると見込まれており、前月の3.8%から大きく加速する見通しだ。これを反映し、FF金利先物は6月17日のFOMCでの利上げ確率を85%と織り込んでいる。このタカ派的なプライシングは、決定までの期間に大きく修正されにくいとみられる。

戦略面の示唆とテクニカル見通し

デリバティブ投資家にとっては、ドル高基調の継続とボラティリティ上昇を見込んだポジショニングが示唆される。米ドル指数(DXY)のコールオプション、あるいは豪ドルなどに対するプットオプションの購入が有効となり得る。CPI発表およびFOMCを控え、インプライド・ボラティリティは上昇しやすい。

リスク資産の不安定さ、特に先週のナスダック100が2.5%下落した後の流れは、資金をドルに向かわせている。ハイテク株や新興国市場のポジション巻き戻しは、安全通貨としてのドルを押し上げやすい。この動きは、2022〜2023年の引き締め局面でみられたドル高局面を想起させる。

以上を踏まえ、DXYは今後数週間にわたり底堅く推移し、100.25〜100.65のレジスタンスを試すと予想する。足元のドル上昇は、短期の経済指標とFRB政策が主要ドライバーであることを示している。長期的な構造的弱さに賭ける局面ではない。

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