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米国とイラン、停戦延長 ホルムズ海峡再開計画で原油は90ドル割れ、ボラティリティ低下

by VT Markets
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May 26, 2026

米国とイランは、4月上旬に合意した停戦を60日間延長することで合意した。日経が関係者の話として報じた。提示された条件によると、イランは合意から30日以内にホルムズ海峡の機雷を除去し、閉鎖前と同様に全ての国の船舶の通航を認めるとともに、通航料の徴収を停止する。枠組みには、2カ月間の戦闘停止期間中にイランの核協議を再開することも盛り込まれている。

イラン資産に関する米国の制裁緩和が見込まれるものの、実施は段階的になる見通し。合意は、イラン最高指導者モジタバ・ハメネイ師の承認を得るとみられる。市場では原油安が進行した。WTI(米国産原油)は1バレル=90.00ドルを下回り、約3週間ぶり安値に下落。日中で約7%安となった。

原油市場と地政学リスクの再評価

WTI原油が90ドルを割り込んだことについて、これは一時的な下振れではなく、地政学リスクの「本格的な再評価(リプライシング)」とみる。世界の石油の約20%が通過するホルムズ海峡の再開は、主要な供給ボトルネックの解消につながる。向こうしばらく、原油価格には下押し圧力が続く前提でポジションを構築すべきだ。

供給面で最大の要因は、イラン産原油が市場に戻る可能性である。過去には、制裁緩和後に数カ月で日量100万バレル超の増産が可能だったことが示されており、2015年の核合意後がその例だ。この新たな供給が、今後1四半期における原油価格の大幅な上昇余地に上値を抑える「天井」として作用する。

デリバティブ戦略と株式市場の見通し

デリバティブ戦略の観点では、インプライド・ボラティリティの急低下を示唆する。紛争を背景に高止まりしていたCBOE原油ボラティリティ指数(OVX)は30を下回る水準まで急低下した可能性が高く、さらなる低下を見込む。原油先物や原油関連ETFのコールオプションを売り、価格下落とボラティリティ低下の双方から収益機会を狙う。

この展開は、消費者・企業にとって実質的な減税効果となり、株式市場全体にとって大きな追い風だ。特に運輸セクターを強気にみる。直近データでは、航空会社の燃料費は営業費用の最大30%を占める。航空・海運株のコールオプションを買い、マージンが大幅に拡大する局面を取りにいく。

同様に、市場の主要な恐怖指数であるVIXも現状水準から低下基調をたどると見込む。中東情勢の沈静化は世界的な不確実性の大きな要因を取り除き、株式市場の落ち着きを促す。7月・8月満期のアウト・オブ・ザ・マネーVIXコールを売り、低ボラティリティの夏を織り込むポジションを構築する。

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