地政学的展開と重要指標を控え、EUR/USDは小動き
EUR/USDは月曜、先週付けた7週間ぶり安値1.1575から反発した後、ほぼ変わらずで推移した。ただし、薄商いの祝日相場の中、前回レンジ上限に位置する1.1660-1.1675ゾーンを上抜けられず、1.1650も下回ったままだった。リスクセンチメントは米・イラン合意の可能性に関する発言に支えられたが、状況はなお条件付きだ。ドナルド・トランプ米大統領はテヘランとの合意は可能だとしつつ、合意が署名されるまでは米軍がホルムズ海峡の封鎖を維持すると警告した。マルコ・ルビオ米国務長官は外交に最大限の機会を与えると述べ、イラン外務省は戦争終結に向けた協議が進行中だとした上で、海峡の管理権は沿岸国にあると改めて強調した。米国市場がメモリアルデーで休場のため、週後半は水曜のECBラガルド総裁の講演と木曜の米PCE価格指数に関心が移る。
テクニカル面では、EUR/USDは1.1644近辺で推移し、モメンタムが強まる中でも先週のレンジ内を維持した。4時間足RSIは58近辺で推移し、MACDは上向き、緑のヒストグラムは拡大した。上値抵抗は1.1660、次いで5月14日高値近辺の1.1720、5月高値の1.1796。下値支持は5月21日安値の1.1775が挙げられ、これを割り込めば4月安値の1.1505-1.1525が視野に入る。5月25日10:22(GMT)の訂正で、参照したイラン側当局(省庁)に関する記述が修正された。
オプション市場の動向と戦略上の示唆
EUR/USDは狭いレンジでの推移が続いており、これがオプション・プレミアムを圧縮し、ボラティリティを活用する戦略を魅力的にしている。Cboeユーロ通貨ボラティリティ指数は直近で6.0を下回って推移しており、歴史的に低い水準であることから、市場が直ちに大きな値動きを想定していないことを示唆する。この環境は、横ばい推移や緩やかなトレンドで利益を狙う戦略に適しているとみる。
今週後半に発表される米個人消費支出(PCE)データは、相場を動かし得る重要なリスクイベントだ。直近の米インフレ指標はFRB目標を上回る粘着性を一貫して示しており、PCEが高めに出ればドル高が進み、1.1575のサポートを割り込む可能性がある。下方ブレイクに備えるヘッジ、あるいは下落を見込んだ投機として、6月上旬満期のプット購入は妥当な手段だと考える。
想定される値動きとレンジ継続シナリオへの構え
一方、米・イラン交渉で明確な進展が確認される、またはラガルドECB総裁が予想以上にタカ派的なトーンを示す場合には、ドル安が進み、通貨ペアは上昇し得る。現状のオプション価格が低いことを踏まえると、1.1675のレジスタンス上に行使価格を置いたアウト・オブ・ザ・マネーのコールを買うことは、上振れサプライズに備える低コストの手段となる。ブレイクアウトが起きた場合のレバレッジ効果も大きい。
レンジ継続を見込む向きにとっては、プレミアム売りが最も直接的なアプローチとなる。今後数週間については、1.1550-1.1700レンジの外側にショートのストライクを配置したアイアン・コンドルが適切な戦略だとみる。このポジションは、今週の指標発表後に主要なサポートまたはレジスタンスを明確に突破しない限り、時間的価値の減衰によるプレミアム獲得が期待できる。
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