フィリピンの金価格は火曜日、FXStreetがまとめたデータによると下落した。金は1グラム当たり9,017.13ペソとなり、月曜日の9,065.59ペソから値を下げた。
金はトラ(tola、南アジアなどで用いられる重量単位で約11.66グラム)当たり105,174.20ペソとなり、前日の105,739.20ペソから下落した。ほかの目安は、10グラム当たり90,171.43ペソ、トロイオンス(貴金属に使う重量単位で約31.1035グラム)当たり280,464.40ペソだった。
現地の金価格の算出方法
FXStreetは、国際金価格を米ドル/フィリピンペソ(USD/PHP)の為替レートで換算し、現地の計量単位に当てはめて金の現地価格を算出している。価格は公表時点の市場レートを使って毎日更新されるが、現地の店舗価格は多少異なる場合がある。
金価格は通常、米ドルや米国債と逆方向に動きやすい。金は米ドル建て(XAU/USD:金1トロイオンスの米ドル価格を示す通貨ペア)で取引されるため、地政学リスク、景気後退懸念、金利変動でも影響を受ける。
金の主な市場要因
足元の最大の材料は、米国の政策金利(米国の中銀にあたるFRB=連邦準備制度が決める短期金利)の見通し変化だ。2025年まで続いたインフレの後、2026年4月の米消費者物価指数(CPI、消費者が買うモノやサービスの値上がり率を示す指標)は2.8%に鈍化し、年内の利下げ観測が強まっている。金利が下がると、利息がつかない資産である金を持つ不利(機会費用)が小さくなり、相対的に買われやすい。
この見通しは米ドルの重しになっており、ドル指数(DXY、主要通貨に対するドルの強さを示す指数)は最近103を下回った。ドル安は、他通貨で保有する投資家にとって金を割安にし、需要を押し上げやすい。
中央銀行の継続的な買いも価格の下支えとなっている。2022~2023年の記録的な購入の後も、2025年を通じて公的部門の購入は底堅く、新興国の中央銀行が主導してドル依存を下げる動きが続いた。この継続的な積み増しは、中長期では上昇要因といえる。
こうした環境では、デリバティブ(先物・オプションなどの派生商品)取引では、上昇局面や価格変動(ボラティリティ)の拡大に備える戦略が選択肢になる。金先物でコールオプション(一定価格で買う権利)を買う、またはブル・コール・スプレッド(安い権利行使価格のコールを買い、高い権利行使価格のコールを売ってコストと損失を抑える戦略)を使うことで、下方向のリスクを限定しつつ上昇余地を狙える。数週間内の金融政策の変化を背景に上昇する可能性に備える形だ。