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米30年債利回り、5%超を維持 世界的な債券売り加速でFRBの引き締め観測強まる

by VT Markets
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May 18, 2026

米国債利回りは金曜日、世界的な債券売りの中で原油高と歩調を合わせて上昇し、いわゆる「ベア・スティープニング(債券価格が下がる局面で、長期金利の上昇幅が短期金利を上回り、利回り曲線=長短金利差が拡大する動き)」となった。30年債利回りは5%を4日連続で上回り、2007年7月以来の長期にわたる高水準となった。

市場は2026年7月から2027年6月にかけて32bp(ベーシスポイント=0.01%)の引き締めを織り込み、同期間にFRB(米連邦準備制度理事会)が追加で利上げを「1回強」行う前提に近い。焦点は、現在の利回り水準で買い手が入るかどうかに移りつつある。

Key Catalysts Ahead

長期ゾーン(満期が長い国債)の売りを受け、水曜日の米20年国債入札が注目されそうだ。月曜日にはTIC(対米証券投資統計=海外勢による米国債など米証券の売買・保有動向を示す統計)が公表され、3月分の海外需要の手がかりとして使われる。

経済指標の予定は少なく、水曜日のFRB議事要旨が最大の材料になりそうだ。議事要旨は、声明文の文言をめぐりタカ派(金融引き締めに前向き)な反対意見が3つ出た会合の内容を反映する。

議事要旨に加え、ウォラー、ポールソン、バー各氏が講演する予定。

長期国債の大幅な売りで30年債利回りが5%を上回り、2007年以来の水準に達している。借入コスト(金利)の急上昇は市場の警戒感を強め、変動(値動き)が大きくなりやすい局面を示唆する。デリバティブ(金融派生商品。先物・オプションなど)を取引する投資家は、債券と株式の双方で値動きが拡大する可能性を念頭に置きたい。

Implications For Rates And Risk

高い利回りが続く背景にはインフレ(物価上昇)があり、なお課題として残っている。4月のCPI(消費者物価指数)は前年比3.7%増と下げ渋った。2025年後半にはFRBが利下げに転じるとの見方が優勢だったが、状況は大きく変わった。市場は、遅くとも来年6月までに少なくとも1回の追加利上げの可能性を織り込まざるを得なくなっている。

債券市場のボラティリティ(価格変動の大きさ)指標であるMOVE指数(米国債の想定変動率を示す指標)は、2025年初の地域銀行不安時に近い水準まで上昇した。これは不確実性の高まりを示し、主要な債券ETF(上場投資信託)に対するオプション(一定期間・価格で売買できる権利)購入など、変動の拡大を利益機会にする戦略が意識されやすい。水曜日の20年債入札は、利回りが高い新しい水準で投資家の需要がどの程度あるかを測る重要な試金石となる。

この局面は米ドルに追い風となりやすい。金利が高いほど運用利回りが魅力となり、海外資金が流入しやすいためだ。特に日本のようにハト派(金融緩和に前向き)とみられやすい中央銀行の通貨に対して、ドル高基調が続く可能性がある。そのため、ドル円でドル買い(円売り)方向のデリバティブ・ポジションは、今後数週間で注目され得る。

株式では、高金利の長期化は、将来の利益(遠い将来の収益)への期待で株価が左右されやすいテクノロジー株や成長株にとって逆風となる。投資家は、ハイテク比率の高い株価指数に対するプット・オプション(一定価格で売る権利)の購入などで、保有株の下落リスクを抑える(ヘッジする)選択肢がある。今週のFRB議事要旨は、委員の間でタカ派の議論が強いことが確認されれば、金利に敏感な銘柄の追加下落を招く可能性があり、注視される。

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